【視線の先には】

3/3

61人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
純「毎日こっから見てるでしょ?サッカー部の練習。」 俺はそんな君をずっと見てたんだよ。 涼「間宮くん…気付いてたんだ。」 うん。 君は気付いてくれてた? 俺の存在に。 純「好きなの?アイツが。」 そう聞いた直後、後悔した。 頬を軽く染めて“うん”なんて言うから。 現実を突き付けられた気がした。 俺も好きなんだよ。 もう見ているだけには限界があるみたいだ。 純「山口…」 涼「ん?」 振り向いた君の唇に 一チユッ… ソッと自分の唇を重ねた。 そして直ぐに離す。 涼「え…?」 驚いた? でもずっとこうしたいって思ってたから。 涼「まみや、くん…?」 純「ねぇ…俺が好きだって言ったら、どうする?」 もう見てるだけなんて止めた。 君の瞳に写りたい。 その為だったら、少し位無茶なやり方でも構わないと思った。 涼「なに…言って…」 純「ずっと好きだった。」 君の視線は、やっと俺を見てくれた。 ゆっくりで良いから、今度は君が俺を見てくれたら良いな。 【fin】
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加