【怯える君の笑顔】

4/6

61人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
奈「っ…ひっ…く…」 何で… 何で泣くんだよ… 俺が何をした? 何でそこまで嫌われなきゃいけない? 奈「こっちに…来ないで…」 一歩ずつ後ろに下がり、俺から離れようとする彼女。 そんな彼女を壁際へと追い込む。 彼女の涙は更に溢れていった。 そしてその小さな身体はカタカタ震えている。 幸「俺…」 奈「うっ…ふ…」 幸「お前のこと好きだ…」 奈「………え…?」 目を丸くして、彼女が俺を見た。 やっと… 俺を見てくれた。 直ぐには反らさず、睨むこともしない。 ただ驚いた様に俺を見ていた。 たったそれだけなのことなのに 俺の心は大きく高鳴る。 この大きな瞳が、一生俺だけを見てくれれば良いのに… その想いはきっと… 奇跡に近いことだと思った。 .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加