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そんな私が面倒くさくなったのだろう。
近くにあった延長コードで両手首をベットに固定された。
奈『やだっ…どいてよぉ…』
『泣かないで、奈々。今良いモノをいれてあげるから。』
その後は、私の想像を遥かに越えていた。
奈『っー…!?』
突然襲ってくる激しい傷み。
体が真っ二つに引き裂かれるのかと思った。
奈『っ…いやぁー…!!』
傷みと絶望の中、私は気を失った。
それからのことは良く覚えてない。
目を覚ますと、キレイに服を着せられていて、従兄の姿はなかった。
手首には延長コードが擦れて出来た赤い痕。
腹部にある違和感。
吐きそう…
私は真っ先にお風呂場に向かった。
何度も何度も体を洗い、従兄の付けた痕跡を消す。
こんなことで消えるわけないのは分かってたけど…
体が真っ赤になるまでスポンジで擦り続けた。
シャワーのお湯と共に、大量の涙が頬を流れていく。
それっきり、従兄は私の前に姿を見せなくなった。
あの日のことを、私は一生忘れないだろう。
そして、あの時の従兄の目を…
従兄に犯された一週間後
私は高校の入学式を迎えた。
でもその入学式に、私は参加出来なかった。
何故なら…
わき見運転の軽自動車との衝突事故で、病院のベットの上にいたのだから。
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