【怯える君の笑顔】続編

6/8

61人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
奈「っ……」 このまま、また同じことを繰り返すの? また何も出来ずに… そんなの嫌よっ… 奈「っ…離してっ…」 私は力一杯従兄の手を振り払った。 「っ!?」 奈「はぁ…はぁ…」 抵抗したのなんて初めてで 従兄は驚いたようにこっちを見てる。 そして直ぐ眉間にシワを寄せた。 「いつの間に…そんな悪い子になったの?」 そう言って再び私の腕を掴むと、 今までとは比べ物にならない程の強さで引っ張った。 奈「やっ…やだ…離してっ」 必死で抵抗しても今度はビクともしない。 奈「っ…うっ…」 何で私には力がないんだろう… こんなアッサリ、押さえ込まれてしまう。 非力な自分が腹立たしくて… 熱いものが目尻から溢れた。 ?「何やってんのかな?」 ………。 突然、痛い程掴まれていた従兄の手が離れた。 誰かの手が従兄の腕を掴み、私から引き剥がす。 奈「………。」 その姿を見た時…何故だか分からないけど、安心したんだ。 奈「しだ…くん…」 どうして… 幸「嫌がってるのに、何処連れて行く気?」 私の肩に手を回し、従兄に投げ掛ける。 何で貴方が此処にいるの…? .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61人が本棚に入れています
本棚に追加