第三歩

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もしかしなくても、私は男だと勘違いされている? (え、ぇ、え?) 確かにブカブカな服を着ていて、体のラインはよく分からないとは思うけど、小さくても胸は一応あるんですが。 髪型も普段は下ろしているが、タイムスリップした時に限ってポニーテールでしたけど……。 (え? つまり私は顔も体も、男にしか見えない……と?) ………………ま、まあ新撰組だし、女人禁制(ゲーム情報)らしいですし? ここは、ポジティブに考えましょう! 嫌な事は忘れてなんぼです!! なんとか大打撃から立ち直ると、私が呆然としている間に土方と沖田で勝手に話が進んでいたらしい。 「じゃあ、梶原君の布団は僕が運んどきますよ」 「ああ、そうしてくれ。服はお前の言った通りにな」 「はいはい。わかりまーしたー」 「テメッ! 返事は一回にしろ!! あと、その間延びした『分かりました』はなんだ!?」 「うっわ。また始まった。梶原君っ、逃げるよ!!」 「うえ?」 話がついていけず呆然としていたら、急に手首を掴まれて引っ張れ、つんのめる形で走らされた。
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