第三歩

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「おまっ!! 総司、ちゃんと人の話を聞きやがれっ!!」 土方の怒鳴り声を耳の端で聞いたが、走っているせいで返事が出来ない。 それも、生まれてから数回しかした事の無い全力疾走。……何ゆえ無駄な体力の浪費をしなければならないのでしょう。 それに加えて、沖田にほぼ引き摺られて走っているので、経験した事がない足の速度。 (だ、誰かヘルプ・ミーッ! 体力が持ちませんっ!!) この後は結局、沖田の部屋まで走らされ、体力の限界で倒れ、そのまま視界がブラックアウト。 今日は大変いい教訓を得ました。 自己紹介の時は性別も忘れずに。 きちんと自己紹介しないと、後で後悔しますから。 江戸時代では、外見で性別を判定出来ないらしいですからね。 ええ。盲点でしたとも。
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