第一歩

6/7
前へ
/64ページ
次へ
ジャキン! 上段に構え、殺気みなぎる目で私を睨んだ。 「異人被れの不届き者め!!成敗いたすっ!」 え、は、うえい? な、なななな何ですかこの展開!? 此処は映画村ですか? 素人になにムチャ振りしてるんですか。 スタッフ呼んできなさい。スタッフ! 慌てて混乱している月名を見て、浪人はニヤリと笑う。 「覚悟!!」 「出来てませんからァァァァ!?」 白銀の光を描きながら、刀は月名に向かって吸い込まれる様に振り落とされた。 運動神経が良いとは口が裂けても言えない月名に、勿論それを避ける術もないわけで。 (――切られる!)
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加