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「中級がエチュード、中級上位がメソッド、初級者がアーティスト」  横槍を入れてきたのはユーリだった。  揺り篭を取り囲む女性陣が振り返る。 「他に創造者、別名クリエイテイという分野もあるけど、これは希なんだ。創造者に関しての記録は一般には公開されていない。軍事機密の部類だ。それから最高位無音種師は、生まれながらにカリスマと定められ、政府には重宝されている。サイレントに関しては、幾つもの調査記録が出回っているけど種術起動の研究結果は曖昧なままなんだ。因みに、エチュードの特徴は、呪文、詠唱を唱え種力を操ることが主流で、基本型の人間が多い。メソッドとなると、呪文、詠唱をアレンジし、鍵詞(パスワード)と呼ばれる単文を用いて発動させるのが特徴だ。アーティストは、基礎呪文を扱うことができれば、軍兵や支援団体に多く起用される。というのが……あれ? みんな僕の話してること伝わってるかい?」  女性陣は誰も反応しない。それに気付いたユーリが聞き返した。 「一気に話されても理解が追い付かないかな」  アスカが、メモを取り切れずに意見した。
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