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「わかりました。
任せてください!」
大地の返事ににっこり笑い、店長も勝手口へと向かう。
夜1時ともなるとお客は少ない。
買いに来るとしたら、残業帰りのOLやサラリーマンが殆どでまれに大学生が寄り道してくるくらいだ。
対して支障はないだろうと思いながら大地は作業に没頭する。
ピロッピロッ。
そうこうしている間に、来店音が鳴り響き渡りサラリーマンのおっさんが来店した。
「いらっしゃいませ。」
大地は振り返ると渾身の笑顔で挨拶するとサラリーマンは大地に笑い返し、満腹弁当と無期印のコーヒーパックを手にとりレジへと足を運んた。
「850円になります。」
サラリーマンは真剣な表情で財布から千円札を取り出し大地に渡す。
これは何かの法則なのだろうか。
お客様は必ずお金を出す際に真剣な表情となる。
例え計算中はへらへら笑っていたり、携帯電話で通話中であろうとも必ず財布からお金を出す際、真剣な表情となる。
クレジットカードではならないのに。
そんな事を考えながらも大地は顔に出さずお金を受け取り、お釣りを返す。
「百五十円のお返しです。
ありがとうございます。」
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