幼女に息子扱いされましたのナウ。

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「ありがとうございます。」 大地は頭を下げ、サラリーマンは買い物袋を手にとり帰宅する。 そして大地は元の作業に戻り、二番くじの棚替え。 入り口付近の棚エンドに初枝ミコのポップ飾り、上から順にA賞B賞と置きポップをつけていく。 単純な作業であるがどのように見せるかここがキーポイント。 大地は試行錯誤しながら少しづつ形を作っていく。 「よし!これで完成!」 二番くじの棚も完成しほっと一息ついたその時である。 とぅーるっとぅーるー!! 来客音が今まで奏でたことのない音を発し店の自動ドアが開いた。 大地はその音に反応し自動ドアを凝視する。 そこにいたのは、引きずる様な長い髪、紫色の瞳と髪色でその体には明らかに長すぎる白のワンピースを着た6歳位の女の子であった。 この時間に子供? 珍しいな… 母親は何処だ? 大地は店内をくまなく見渡し母親を探すもその姿はどこにもない。 迷子か?と思い大地は女の子の側に寄るとしゃがみこみ問いかけた。 「どうしたんだい?迷子かな?」 大地は女の子に優しく微笑みかけるも女の子は指をくわえ、じーっと見つめている。 その返答の無い状態に間がもたなくなってきた大地は苦笑いをし立ち上がると店長の元へ相談に行こうと思い女の子に手をさしのべた。
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