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婦警が去った事をベランダから確認すると大地はほっとした様子でへたり込みぐったりと俯いた。
「一体なんなんだ…」
今年の不幸がいっぺんに来た気分になり塞ぎ込む大地の気持ちも知らず、カオスは部屋の中を駆け回る。
「ここが大地の部屋ですね~♪
さすが息子の部屋!綺麗にしてるぅ~♪」
などとはしゃぎ回るカオスに大地の怒りは頂点に達した。
「いい加減にしろ!お前!何様なんだ!!」
「ひゃう!神様です。」
余りの形相にカオスはテーブルの上で顔面蒼白になり、涙目で言うも言葉の内容的には馬鹿にしている。
神様!? ふざけているな!間違いなく。
寝不足もあり、その言葉が大地をより深く怒張させる。
「神様!?ふざけるな!!
」
「ひぃう!!」
しまいには壁際でガタガタ震える始末…
大地は呆れてしまいカオスをつまみ上げると玄関から表に放り出し、鍵を締めた。
「はぁ~。やっと眠れるぞ!」
大地はベッドに横たわるとすやすやと眠りはじめる。
午後十二時頃、外から子供とセミの鳴き声に目を覚まし、うーんと背伸びをするとまだ眠い目を擦り上半身だけ体を起こす。
ふぁ~。良く寝た。 しかし昨日の少女はなんだったのだろう。
身寄りの無い子だったのかな?
だとしてもこれだけ部屋を荒らしたんだ。
泊めてやる義理もない。
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