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第一話、スタートダッシュ
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穏やかな朝。
窓の横でカーテンが揺れ、悩みや喜びをゆっくりかき混ぜるように、時間がゆるやかに流れていく。
私はまだ夢の中。
王子様を待つお姫様のように枕に頭をうずめ、ベットで横になっている。
けれどもそんな平和な時を、いとも簡単に砕くように、ベットわきに置いてあるひよこの型をした時計が音をかき鳴らした。
――――ピヨッ ピヨピヨッ ピヨピヨピヨピヨピヨッ
ピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨッ…………
――うるさいなぁ、折角の始まりが台無しでしょ。
もう、私の目覚まし時計、空気ぐらい読んでよね。
怒りを込めて思いっきり時計の上にあるボタンを叩くと、私は再度眠りに着いた。
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