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そう…誰かに話した所で、何にもならない…………
――ただ『赤い糸』が“視える”だけで、何かが出来るという訳じゃない。
…過去に、友人の『交際関係』に忠告した事もあったけど……
ふふ…アタシ以外には“視えない”んだもんね……?
難癖をつけられたと言われ……
…結局。
ただ、『友情』を“壊した”だけだった――。
こんな『能力』………
あったところで、ちっとも嬉しくなんかない。
むしろ………
アタシの両親の小指に“結ばれてなかった”『糸』を……
幼いアタシを残してまで、二人の仲を“繋ぎ止めてくれなかった”『糸』を……!
ただ“視える”だけで、何も出来ないこの『能力』が…!!
アタシは心の底から……
――『大ッ嫌い』だッ!!!
…しまいには、アタシの小指には“誰とも”『糸』が繋がってないときたものよ?
ふふ……
つまりアタシは……
母と『同じ』で、“幸せにはなれない”ということ……
…どう?
お先真っ暗な、将来が分かる“だけ”のこの『能力』……
誰かに渡せるものならさっさと渡して、早くラクになりたいものだわ……
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