お一人様ご案内

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「……というわけで、腐った妄想力が足らなくて幕末へ行けないんだと思うの」 黙ってうつむく乃愛に、椿は事情を話した。 「そうだったんですか… 私まだ、たしなむ程度しか…」 「………」 「行けない…ん…ですか?」 既に瞳を潤ませる乃愛に、椿は明るく笑いかけた。 「大丈夫だよ!これ等を読んで聴いてプレイすれば、すぐに大好きになるから♪」 椿はそう言うと、秘蔵の品々を差し出した。 乃愛は目のやり場に困ってしまう。 しかし、幕末へはどうしても行きたい。 取りあえず一番軽めと思われる本を手に取った。 「お…おもしろいッ!!!」 「でしょ?はい、次はコレ」 勧められるままに消化していくと、いつの間にかバスは目的地へと到着し、そして乃愛は立派な腐女子となっていた。
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