prolog

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頷く少女に対し、俺は近くに有った岩場に腰を下ろしながら言う。 「――此処ってどこなんだ?」 率直にずっと考えていた事を少女に問う。少女は「はっ!?」っとでも言いたげに瞳を大きく見開いていた。 次第に怪訝そうな険しい表情に変わっていく。 「なんで? あんた迷い人? ギルド関連の人間じゃないの?」 ギルド……またしても聞き慣れない単語だ。察するにどこぞの組合の人間と勘違いしていたということか。 なんか変に疑念を抱かられても面倒だ。現状を知るには今の俺は都合がいい。 「実は俺、記憶を失っているんだ。何故こんなところに居るかもわからないんだ。君の問いにも殆ど答えられそうにもない」
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