prolog

2/16
前へ
/37ページ
次へ
「ここは……どこだ?」 青々と澄み渡る空や景観を眺めて、ふと疑問を口にする。 小高く聳える山々に、鬱蒼と茂る木々が囲い合っていて、目線の高さから計測するとどうやらそれなりの高い位置に俺は立っているらしい。 崖の上から下を覗き込むと、目が眩むほどだ。 「い……痛っ、頭が……痛い」 頭部を抱えてその場でうずくまる、頭痛の理由ですら俺には解らない。 「俺は何でこんな所に、思い出せない。俺は今まで何をしていたんだ」 現状を見据えて過去を顧みてみるが、何も浮かんでこない。どうやら記憶喪失とやらに陥ったらしい。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加