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「あは、あはははっ、そうか。これはやっぱり夢なんだよ夢。リアルな夢なんだ。だったら目を覚まさせないとな」
ばんばんと両手で自分の頬を叩き、定番ながらつねってみたりしたのだが……。
「痛い……」
新鮮な痛みがじんじんと両頬を襲う。夢ではない事を雄弁に物語っている。
「バカ!! 何やってんの!
目の前、目の前!!」
「へ…………うわっ!?」
少女に注意を促されて前方に目線を向けると、魔物が飛び上がって、棍棒を俺の脳天に向けて振り下ろそうとしている。
俺は攻撃を喰らいたくないが為に、反射的にモンスターの胴体目掛けて、手を押し出しの要領で突き出した。
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