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メリーさんの行動を考察してみよう。
「今、山本さんちの前にいるの」とか「今、二丁目の角を曲がったの」なんて間抜けな事は言わないと思う。
なんたって都市伝説なんだから。
駅からここまでの目立つ施設は…
プルルルル…
もう次の電話か。
ピッ
「もしもし」
「モシモシ。ワタシめりーサン、イマこんびにノ前ニイルノ」
ブッ。ツー、ツー、ツー…
そうだ。
駅、郵便局、コンビニ、後は…古い小さなおもちゃ屋くらいか?
距離的にも、そのおもちゃ屋まで来たら次は俺の家だ。
「何か、何か武器になるもの」
家中探したが、武器になりそうなものはない。
いや、包丁やはさみ、カッターなどあるにはあるが、これを持って自分が相手を刺す事なんて想像できない。
しかし…
「正当防衛だよな」
色々考えた結果、はさみを選択した。
震えて手に力が入らなかったとしても、穴に指をかけていればすべり落ちる事はないと判断したからだ。
プルルルル…
来た。
ピッ
「もしもし」
「モシモシ。ワタシめりーサン、イマ郵便局ノ前ニイルノ」
ブッ。ツー、ツー、ツー…
え?どういう事?
なんで戻ってんの?
何が起こったのか頭を整理していると
プルルルル…
ピッ
「…もしもし」
「モシモシ。ワタシめりーサン、イマこんびにノ前ニイルノ」
「あの…」
ブッ。ツー、ツー、ツー…
近づいた。
これってもしかして…
次の着信を待つ。
プルルルル…
ピッ
「もしもし?」
「モシモシ。ワタシめりーサン、イマ郵便局ノ前ニイルノ」
「あの~」
ブッ。ツー、ツー、ツー…
やっぱり…
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