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「うーんと、それならきっとビフレッド高原がいいかな」
ビフレッド高原とは、アラドヘイムの南東に位置する高原で、そこは高原と名の付いているものの、ほとんど草木は生えていない。
ビフレッド高原の南側には、フルーネル山と呼ばれる山がある、そのため南にいけば比較的自然豊かになっていく。
「じゃあ、準備をしてからギルドに集合ってことで」
「うん、わかった」
エレナはそう返事をすると、街中に設置された移動用魔法陣に、魔力を注ぎ込んで転移する。
しかしこれじゃ、何をしに街に来たのかわからない。
「はぁ……、そうだ、オリーブオイルでも買っていこう」
メモに書いてあったのを思い出して、俺は市場の方へと向かう。
街の中心の噴水を通り越して、左に折れると、道幅10~15m程の大きな通りに出る。そこが市場だ。
市場は道の端にで店のように簡易な店を出して、店員が声を張り上げて客寄せするため、活気に満ちている。
「うむ、オリーブオイルはどこだ」
だが、店が多過ぎて、どこに行けばオリーブオイルに出会えるのか全くわからない。せめて地図などがあればいいのだが、生憎、市場はその日その日で店の内容が変わるため、地図など無意味に等しいのだ。
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