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それは今朝の事。俺は久しぶりにギルドに顔を出そうと、一人でギルドに行った。
「毎回きて思うが……何でここの奴らは昼夜問わず酒を飲み交わしているんだ」
まだ9時になったばかりというのに、ギルド内の酒場には、出来上があった狩人が少なくとも二桁は超えていた。
「あれ?ユズキ君!珍しいねギルドにくるなんて」
と後ろから声をかけてきたのは、武装解除をしておらず、白基調の防具、腰にレイピアをさしたままのエレナだった。
「相変わらず忙しい様子で」
「暇つぶしには持って来いだよ」
暇つぶしで殺されるモンスターはたまったものじゃないだろうな……そう考えると、人間て残酷!!
とは言ったものの、被害を出したモンスターだけを討伐しているらしいから、まぁその点は目を瞑るしかないが。
「おお!誰かと思えばピタゴラスではないか!ワシと決着をつけにきたのか?」
「ちがいます」
ウォルフさん、俺は戦闘民族じゃないんです。ゆとりで育ったもやしっこです。
「違うのか……」
あからさまに落ち込む素振りを見せるウォルフさん、罪悪感なんて感じない。
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