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「おお、咲宮か。コイツの手当はもう済んでるから。骨折とかヒビもとりあえずないみたいだから、安静にしてれば明日も問題ないだろ。
じゃ、俺一旦嫁さんたち送りに出たいから、こいつら頼むな」
それだけ言うと咲宮先輩の返事を待たず進藤はさっさと保健室から出て行ってしまう。
いいのかそんなんで…
「ハァ、全くここの教師は…。ま、イイでしょう。ハル君はまだクラスの準備があるでしょう?
椎葉君は私が見ておきますから行きなさい。相原君が涙目で探してましたよ?」
ため息をつきたくなるのわかります。
俺ですらつきたいんですから、生徒会で先生と連携を取らなくてはいけない咲宮先輩ならなおさらですよね。
しかし、一華が涙目で探してくれてんのか。
悪いことしたな~
そしてそんな行動に移らせた俺をきっと長田先輩はお怒りになるんだろうなぁ。
一華の涙目とか襲われちゃうッつうの。
「えと」
俺をチラチラと見ながらハルはといえばいいのかなといった顔で見ている。
そんなに見んなよ…照れるだろ////www
「ハルは教室と一華頼むな。俺の事なら心配すんな。超強い咲宮先輩がいるからさ」
ニッと笑いかけてやれば戸惑いながらもうんと、頷いて安静にしとくんだよ?
と念を押された。
さすがに俺も自重しますよwwww
ぱたんと保健室の扉が閉まったところでベッドにいる俺の方に咲宮先輩がスタスタと近づいてきた。
なんだろ?
キョト顔で見ていたらふわりと抱きしめられていた。
……えっと?
「ホントに無事でよかった。心臓止まるかと思った」
咲宮先輩泣いてる?
声が体がカタカタと震えていた。
「咲宮先輩?えと、あの、俺…」
「頼むからあんま余裕なくさせないで?俺もただの学生だからさ、つらいんだよ」
なにこれなにこれなにこれ!?!?!?!?
視界に映るのは天井をバックにした咲宮先輩の綺麗な顔のどアップ。
ナチュラルすぎて押し倒されてんの気づかなかったんだけど!?
あ、俺今上半身裸で下も体操服の短パンにチェンジしてたりする。
手当の為にね?
て、んな説明は今いらんわ!!
え、ちょ、これどしたらいいんですかね!?
王道小説ちょっともってきて!!
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