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「かんぱ~い!!」
同窓会が始まり、来賓祝辞の最中も、隼人は三年前にやったというクラス会について考えていた。
三年前。
27歳。妻と結婚した頃だ。
記憶に間違いは、無い。
クラス会の記憶だけが無いのはおかしい。
「な、なあ、北條。クラス会に俺は参加してないよな?」
隼人は同じテーブルについた北條に尋ねた。
「俺がクラス会の案内を見逃したとかで、参加してない、よな?」
北條は皿まで食べそうな勢いで食事をしている。
チラリと隼人を見ると、「何言ってんだ」と口をもごもごさせて言った。
口の中の食べ物を飲み込むと、北條は隼人の肩をバンバン叩いた。
「クラス会に居たぞ、ラプラスの霊人。あん時は能力が冴えてたよな」
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