12人が本棚に入れています
本棚に追加
携帯で何度も時間を確認し、待ち受けの子供の笑顔に少し癒やされながら、待っていると、右肩をドンと叩かれた。
振り返った隼人の目に、男の胸元が見えた。
「よお、隼人じゃねえか。久し振りだな」
高い位置から声がした。
見上げるほどに身長が高い。
その長身に合わない甲高い声。
人懐っこい笑顔。
お洒落なスーツを着て、中学校の頃の坊主頭ではなかったが、紛れもなく隼人の友人、北條だった。
「あ、おお!北條か!」
「相変わらずぼーっとしてるな、隼人、いや、」
北条は少し屈んで、隼人の顔を覗きこんだ。
「“ラプラスの霊人”隼人」
最初のコメントを投稿しよう!