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「……まだ、その名前覚えてるのか。いい加減忘れ……」
「なあ、オレの名前覚えてるか?“ラプラスの霊人”」
“ラプラスの霊人”。
中学校の時、クラスのほとんどが中二病を発症し、互いを痛い名前で呼び合っていた。
隼人は、未来を知る知性を現わす、“ラプラスの魔”、或いは“ラプラスの魔物”から、“ラプラスの霊人”と呼ばれていた。
「北條だろ?北條和成」
「ちげーよ、“名前”だよ、“ネーミング”!」
北條もまた、この痛い二つ名を持っていた。
「……“サバイバル・トロリー”」
隼人は言ったあと、耳が赤くなるのを感じた。
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