キベルネテス

同窓会

「おー愛しのユキちゃ～ん。久し振りー」
渡部が女性に抱きついた。

「ちょっと、やめてよ！」

お洒落をし、すっかり大人の女性になったクラスメートが会場前でタバコを吸っていた。

「あたし人妻なんだからね！」

「あちゃーユキちゃ～ん結婚したのかよ！」

秋山が大袈裟に頭を抱えた。

「人妻だろうが、関係ねーよ」

渡部は由樹のお尻を撫でている。

「相変わらずだね、渡部は」

タバコの煙を吐きながら弘美が笑った。
「クラス会でも同じだったじゃん」

「定刻を過ぎました。平成○年卒業東合中学校同窓会を始めます」

二階、鳳凰の間到着し、女子とのちょっとした話をするとすぐに会場にアナウンスが響いた。

「時間だとよ、行くべ、行くべ」

タバコを吸い出した西藤がくわえタバコで会場に入って行った。