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夜なのに窓を開けていても暑い。そのせいかなかなか寝れない。
「もう夜か、あいつどこまで行ったかな」
彼女が旅立ってまだ1日もたってないのに何言ってんだ俺は。今どき女勇者なんて珍しくないだろ。あいつがいないと何もできないのは俺の方だったのかもな。
ふと時計を見るともう3時を過ぎていた。
「そろそろ寝ないとだな」
果たしてあいつは他の勇者達に負けずに、ちゃんと魔王のところまでいけるだろうか。
病気や寿命などによって死なない限り教会で生き返ることはできるけど、もし病気になったら…
そんなことを考えてると、ふいに開けっ放しにしていた窓から誰かが入ってきた。
「おい、誰だ!」
暗闇で人影しか見えないが、確実に誰かいる。
一か八かそいつに攻撃を入れようと殴りかかろうとしたその時、そいつが喋りだした。
「幼なじみに殴りかかるなんて最低ね」
「えっ!?」
そう、そいつは旅立ったはずの彼女だった。
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