俺の話

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今更会っても、コンクールで大事な時期に予告無しに消えた俺だから。恨まれまではしなくても、ちょっと嫌みに言われるような気もしていた。 というか、それをその時に考えたせいで、今日はもう会わないようにしよう。いつか会えるって思って少しコソコソ歩いていた。 それまでも特になにもなくホールに入った なんて言いたかった。 実は横からドタドタ2人組が走ってきて、ついつい俺はそれに見いっちまったわけで。やかましい奴らだなって。ホールのルールは無くともマナーくらいはーーー 「なんで先輩がここにいるんですか」 「てか中村先輩ですか!」 なんてハアハア言いながら息切らすまで走ってきた2人。 あぁヤバい。さっきの事考えた矢先にこれだ。こころの準備もくそもない。俺はどうにも反応が出来なくて、久々の仲間を目の前にして一歩引いた。 秀才部長候補のクラリネット二年 と 楽器に関しては天才的なバリサク二年が前に立ちはだかるわけだ。 ほんと、良き昔の後輩たち。 この時点で人間違いですお疲れっすとはいかない。 やだなぁ、 なんて嘘だけど。 会えてすごい嬉しい。 心の準備とかしてないからだけど、言葉も無いけど凄く会いたかった。本心のままそう感じた。
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