44人が本棚に入れています
本棚に追加
今日も楽しかった。
特に凄いイベントがあるわけでもなく、いつも通り友達と話して過ごした。
でも―なんだかスッキリしない。
それはきっと、そこに彩乃がいないから。
幸果は本棚から小学校の頃に撮った写真を集めたアルバムを取り出し、しみじみとページをめくっていった。
元気そうな彩乃の写真を見つめて、思わず目頭が熱くなる。
斉藤彩乃は幸果の親友だった。
だから、一緒に私立香澄川中学校を受験したんだ。
共に合格し、これからもずっと一緒にいれると思っていた。
なのに――彩乃が学校に来たのは入学式だけだった。
それからは、ずっと不登校。
それが原因で、私たちは少しずつ疎遠になっていった。
最初のコメントを投稿しよう!