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その時、急に鳴り出した携帯電話の着信音が思考を遮った。
目尻を擦り、携帯電話を開いた。
画面には、新着メールが届いていると表示されている。
中学校でできた友達である佐野沙希からだ。
どうせ他愛のない内容だろう。
そう思いながら、少々呆れぎみに中を見た。
『斉藤彩乃の死について、皆知りたくない?なんか、すっごい理由があるみたい。知りたい人は最低でも5人には回してね。9月13日の朝礼に、皆で先生たちに問い詰めるよ!』
――彩乃のこと!?
幸果の頭は真っ白になった。
それと共に胸が高鳴る。
佐野からのメールに引き続き、後から3件ほど内容が全く同じものが送られてきた。
どうやらチェーンメールの要領で生徒に広がっているようだ。
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