安藤力也と近藤晃

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「おい!おまえらなに食いたいじゃいコラ」 安藤はわいと小鉄が座っている後部座席の方にふりかえって言ってきた 何も食いたくない できれば行きたくない わいはそう思いながら 「小鉄は何食いたい?」と小鉄にふってやった 小鉄はわいの顔を少しにらんで「ラーメンが食いたいです」とハッキリ言った 「よっしゃ」 安藤は前を向いてタクシーの運ちゃんに「ラーメン屋連れていかんかい」と怒鳴った 「お客さんつきましたで」 どうやら着いたらしい 前にはすごくねんきのはいったのれんが掛かっているラーメン屋がポツンとあった 「おいおまえら金払っとかんかい」 わいと小鉄は慌ててポケットを触った そしてわいと小鉄が安藤の前の時だけできるテレパシーを使って交信した ーーーーおい小鉄おまえなんぼ持ってる ーーーー30円とバクチクと鎖だけや ーーーーわいも20円しかもっとらんど ーーーーどないすんねん ーーーー知らんわい!言うしかないやろ ーーーーじゃあ清春頼んだ 小鉄はわいとのテレパシーをやめてアゴで安藤の方を指した 「安藤さん‥‥‥あの‥‥‥金の‥‥ことですが‥‥」 「ハッキリしゃべらんかいコラ」 頭にすばらしいゲンコツが飛んできた 「私と小鉄のお金あわせても全然足りません」 わいはハッキリ言った するとわいのフトモモに安藤のハンマーみたいな膝がブォンと音がするぐらいの勢いで飛んできた ドスンっ 悲鳴もあげられないくらいの痛みが襲ってきてその場所にうずくまった 「どうゆうことじゃいワレコラ!」 安藤はわいの腹にくわのようなつま先を思いっきりメリこませてきた 気を失った 目がさめると横に小鉄がおった 「やっと目さめたか」 そう言ってきた小鉄の顔が腫れ上がってる たぶん安藤にハリ倒されたのだろう だか、わいほどでもなかった 「ヤバいど、安藤が起きたら連れてこいって言ってラーメン屋入っていった。はよいかんと殺されるど」‥ わいはボロボロになった体をよいしょと気力で持ち上げた ーーーーーあっババちゃんがおる わいは小鉄の顔をみた 小鉄も同じ顔をしてた
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