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行き倒れている俺に声をかけたその少女は、女王様と同じ、紫の瞳に紫の髪色をしていた。
ベールをかぶっているその顔のパーツは女王様そのものかと思わせるぐらいにそっくりだった。
サ「女王様…?」
ソ「へっ??」
ソラと名乗ったその少女は不思議そうな顔をした。
俺も赤茶色のぼさぼさの髪と無精ひげが生えた頭をかしげる。
沈黙。
しばらくしてその子が口を開いた。
ソ「あの…ここじゃちょっと他の人の迷惑になるんで、私の家でお話聞きまし ょうか?」
サ「あ、あぁ。助かる」
見た目三十代後半ぐらいのおじさんと、同じく十代後半ぐらいの、一歩間違えたら親子に見えそうな二人組みは、すぐそばにあった『星詠みの館』と書かれたところにに入っていった。
------ソラの家の奥------
サ「譲ちゃん、星詠みなんだな~」
ソラにご飯をごちそうしてもらい、元気が出たサジタリウスは部屋を見回していった。
部屋には占い関係の本がところ狭しと積み上げられている。
ソ「はい!…サジタリウスさんって天界の方だったんですね…。射手座の。」
サ「ああ。てか譲ちゃんホント女王様にそっくりだぜ。びっくりした~…。 で、譲ちゃん星詠みもやってるし、ちょい頼みごと あるんだが…」
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ソ「………えーーーっ!!乙女座の代理を私が?」
サ「頼む!!このとおりだ!時間がねぇんだ…」
真剣な面持ちで頭を下げた。
しばらく考えた後、ソラは、
ソ「……わかりました。私でいいなら代理になります!」
と、快く承諾してくれた。
サ「え、いいの?まじで??ありがとう!!よっしゃ、じゃあ…」
「いくか、天界!!」
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