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―病院
三階の306号室
私は目を覚ました
今日は何日だろう
トラックに引かれた所までは覚えている
…12月25日午前5時
1日経っている
ふと思い出し辺りを見る
左半身に痛みが走るが気にしない
…あった あの紙袋が
健二に上げるつもりだった、中身はもう無残な状況になっているであろう紙袋
何故ここにあるのかと考えようとした矢先、ドアがノックされた
「…どうぞ」
「……!? 熾織さん! 目が覚めたんですか!?」
「…はい」
入ってきたのは白衣を着た中肉中背の男だ 恐らく医者だろう
色々と体調の事を聞かれた後、何かを決断したような顔になり、話を切り出した
「熾織さん。落ち着いて、良く聞いて下さい…といっても意味は無いでしょうが
今、あなたはほぼ全ての感情を失っています。」
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