その男!天馬

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午後12:30(昼休み) 新学期が始まり早一ヶ月が経った今日。 俺は1-1のプレートを見上げてニヤリとしてしまう。 「おいおい、マジであの子にすんのかよ?」 「……。」 「ん。もちもちろんろーん。さぁ…突撃ぃー!」 さてさて…事は、今朝の校門挨拶から始まったのである。 ――… 午前8:20 この時間、風雲学園と掘られた校門の前に俺等生徒組役員は立っていた。 「おっはよーみんな!…居た?」 「おはよーございます。…知るか。」 「おはようございます。局長に一任。」 登校中の生徒たちに挨拶しながらの会話。 共に挨拶をしている二人は俺と目も合わせることなく、淡々と挨拶に励んでいる。 念の為に言っておくけど、俺も挨拶しているからね? 「はぁ…。なかなか見つかんないね。」 「お前が副長は一年から決めるなんて言わなきゃよかったんだろーが。」 「えー、秋成だって賛成したじゃん。」 「まーな。あの案の内容は良かったからな。」 そう言ってまた挨拶に戻る彼。 名前は長倉秋成(ながくらあきなり)。 生徒組書記をやっている。 「一年生から生徒組で活動。内容を覚えていれば、色々と効率良いのは頷けるが…」 「局長に逆らう気?」 一瞬で秋成の首に竹刀を持っていく小柄な女子生徒。 そんでもって一瞬で真っ青になる秋成。 「ないないなぁい!」 「千早、今は挨拶運動&副長探しだよ。」 「…すいません。」 竹刀をまた腰の紐に巻きつける彼女も生徒組の一員。 名前は沖田千早(おきたちはや)、生徒組会計。 いつもポーカーフェイスで、感情を表に出さない。 そんな千早の眉がぴくっと動いた。
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