2人が本棚に入れています
本棚に追加
午後12:30(昼休み)
新学期が始まり早一ヶ月が経った今日。
俺は1-1のプレートを見上げてニヤリとしてしまう。
「おいおい、マジであの子にすんのかよ?」
「……。」
「ん。もちもちろんろーん。さぁ…突撃ぃー!」
さてさて…事は、今朝の校門挨拶から始まったのである。
――…
午前8:20
この時間、風雲学園と掘られた校門の前に俺等生徒組役員は立っていた。
「おっはよーみんな!…居た?」
「おはよーございます。…知るか。」
「おはようございます。局長に一任。」
登校中の生徒たちに挨拶しながらの会話。
共に挨拶をしている二人は俺と目も合わせることなく、淡々と挨拶に励んでいる。
念の為に言っておくけど、俺も挨拶しているからね?
「はぁ…。なかなか見つかんないね。」
「お前が副長は一年から決めるなんて言わなきゃよかったんだろーが。」
「えー、秋成だって賛成したじゃん。」
「まーな。あの案の内容は良かったからな。」
そう言ってまた挨拶に戻る彼。
名前は長倉秋成(ながくらあきなり)。
生徒組書記をやっている。
「一年生から生徒組で活動。内容を覚えていれば、色々と効率良いのは頷けるが…」
「局長に逆らう気?」
一瞬で秋成の首に竹刀を持っていく小柄な女子生徒。
そんでもって一瞬で真っ青になる秋成。
「ないないなぁい!」
「千早、今は挨拶運動&副長探しだよ。」
「…すいません。」
竹刀をまた腰の紐に巻きつける彼女も生徒組の一員。
名前は沖田千早(おきたちはや)、生徒組会計。
いつもポーカーフェイスで、感情を表に出さない。
そんな千早の眉がぴくっと動いた。
最初のコメントを投稿しよう!