第2章 とりあえず平凡崩壊。

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「じゃあ、今年の学校祭のクラス責任者は佐原と木俣でけってーい!」 マズイ。 ひっじょーにマズイ。 「みんな拍手!」 ナイスだ!みたいな感じでされる拍手。 先に言っとく。 あたしはよくも知らない他人と長時間一緒にいれない。 というか、いたくない。 例外は家族とただ1人の親友のみ。 あ、親友のお兄さんはそのまた例外。 親友の誕生日プレゼントを一緒に2人で買いに出掛けに行ったことあるくらいだけどね。 さてと、余談はこれくらいにして本題に入ろうかと思う。 先ほどの担任の絶望的な発言により、あたしの気分は最低最悪。 心なしか、クラスメイトたちの視線も同情的だ。 学校祭のクラス責任者、とはそのまんまの意味。 今現在は6月。 そして1年間のなかでのビッグイベントである学校祭は8月。 …真夏に開催されるだけでもうっとおしいのに、あたしはその責任者とやらに抜擢されてしまった。 なんせあたしの名字は、木俣<キマタ>。 ちなみに下の名前は、かみる。 珍しい名前だとよく言われるけど、もうそれも慣れた。 かなしいことにあたしの名前は先ほど、担任の口から発せられてしまった。 クラス責任者、なんていう立派な名前は、ホント名ばかりで、ただの面倒役。 「…最悪。」
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