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「どんまい。これから会議?頑張ってね………ぷっ。」
「おい」
サラサラの綺麗なストレートロングの髪を靡かせた目の前の、この女。
唯一の親友、御手洗ヒメ<ミタライヒメ>。
名字と下の名前がなんともアンバランスなこいつとは、もうかれこれ中学のころからの付き合い。
色白なキメ細やかな肌に、スラッとした体型。
極めつけは、整いすぎてる顔のパーツ。
が、残念なことに、神はやはり二物を与えなかったみたいだ。
「本当に可哀想。また面倒事を押し付けられちゃって……」
「しっかりさっきの多数決であたしの方に手挙げてただろうが。ちなみに鏡見てみろ。おもいっきりニヤけてるぞ」
性格が破滅的に悪い!!
わざとらしく嫌味を言ってくるこいつに軽く殺意を抱き、席を立った。
「あら?もう行くの?」
「当たり前。どうせやるんならキチンとやるのがあたしのモットーですから」
「真面目ですこと。私だったら途中放棄だなぁ」
「お前はもっと真面目になった方がいいと思うぞ。今度の期末テスト、ヤバイんじゃなかったっけ?」
ぐぬ、と押し黙るヒメは、やはり神も考慮したらしく、破滅的に頭が悪い。
万年赤点祭。
そして更には、運動も出来ない。
むしろこいつは、容姿しか良いものを神から授からなかったみたいだ。
「…ねぇ、そういえば大丈夫なの?」
「何が。」
やけに静かな声で問われ、すぐに言いたいことはわかったが、もはや答えるのも億劫。
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