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意識を失った俺は、薄暗い、地下室のような場所にいた。
縄のようなものでしっかりと結ばれ、身動きが取れない。
どうやら監禁されたようだ。
意識が揺らぐ中、薄暗い場所に淡い光を見た。
カタカタ、という音がする。
どうやらパソコンを操作しているらしい。
あの光もそれか。
パソコンを操作している人物は暗くてよく見えない。
しかし、何かブツブツ言っている。
「クソッ、組織と連絡がつかない!
どうなっている?まさか、この世界は『あの世界』と通信できない世界なのか?
だとしたら、俺はここでこいつを殺しても、なんの成果にもなりはしないじゃないか!?」
前半意味わからないことだらけだったが、なんとなく後半はわかった。
「殺す」
ちなみにここにいるのは俺とパソコン操作している奴。(たぶん・・・)
そこからわかるのは、たぶん・・・
殺されるのは俺。
パソコン操作していた奴が近づいてきた。
「取り敢えず・・・」
「わぁー!?まてまて!!!
ちょっと待て!!
一回落ち着いて話し合おう!睨んでないで、なっ?」
その時、俺は初めて奴の顔を見た。
最初は暗くてよくわからなかったが、近づいたことでよくわかる。
・・・・・あれ?
そいつの顔は、さっき俺を襲った奴と、
毎朝鏡でよく見る・・・
俺。
俺の顔がそこにあった。
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