始まり

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どうしたものか。 2年も働いているのに、おばあちゃん1人まともに看護出来ないなんて。 そんな現実を前にする度に 自分の実力を知る度に どうしようもなく情けなくなる。 「藤井さん。どうかされました?」 そこに相田さんがやって来た。 彼女は私達より2年先輩の看護師だ。 「薬飲まなくちゃ。」 そう言い続ける藤井さんに、相田さんはゴミ箱から薬の包装紙を取り出して見せたりして、言葉巧みにその場をおさめたのだった。
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