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…
気のせいか…?
今…紗由の指が動いた気がした…
「…紗由?」
紗由の左手を握り締めたまま…
俺は紗由の名前を呼んだ。
「…紗由?」
気のせいか…
「笹井さんそろそろお時間ですよ。」
看護師にそう言われ腕時計を見ると約束の10分が経とうとしていた。
「…紗由また明日くるな。」
左手を握り締めたまま紗由の頬に触れると…
ピクン
ほんの僅かまた紗由の指が動いた気がした。
「紗由…?」
紗由の頬に触れたまま名前を呼ぶと…
スーッと…
紗由の目から一筋の涙が零れた。
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