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俺は一旦紗由の元から離されると紗由は医者に囲まれていた。
とりあえず俺は透にメールをし紗由が目を開けてくれた事を伝えた。
「笹井さん良かったですね。」
顔見知りになった看護師長さんが俺に声をかけてきた。
「えぇ…。もう大丈夫ですよね？」
「これから色々検査が入ると思うけど意識が戻ったから一先ず安心していいですよ。」
「ありがとうございました。」
少しすると紗由の担当医が歩いてきた。
「良かったですね。」
「ありがとうございます。」
「とりあえず今日１日はまだここにいて…状態が安定しているようでしたら明日から一般病棟に移動しますね。」
「はい。」
「五分くらいならお話されてもいいですよ。」
そう言うと担当医は背を向けて歩いて行った。
俺は紗由の元へ行くと紗由は嬉しそうに笑みを向けてくれていた。
「紗由…。」
紗由の左手を握ると
「…けんたん。」
紗由は小さく俺を呼んだ。
「…ん？」
俺は紗由の頬に触れながら返事をすると…
「…もう…会えないかと…思った…。」
寂しそうな顔を浮かべきた。
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