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「…莉奈さんがいなくなって辛かった?悲しかった?」
「…あぁ…。」
紗由は痛みに顔を歪めながらゆっくり身体を起こしベッドから足だけ降ろし俺の方を向くと
「…莉奈さんのどこが好きだった?」
真っ直ぐ俺を見て聞いてきた。
「…どこだろうな。」
「…。」
紗由はじっと俺を見たままだった。
「…元々莉奈とは同じ大学で…たまに会う程度の友達だったんだ。遊び行ったり飲み行ったり…。女らしくないって言うか…サバサバした奴だった。特定の女なんか作るつもりなかったけど…何の前触れもなく莉奈に告られたんだ。」
「…。」
「もちろん断ったけど…莉奈は変わらずに友達でいた。俺の前で落ち込んだり泣いたりしなかったし…でもホントはただ強がってただけだって知って…。それから付き合いだした。だからどこがって聞かれても分かんねぇな…。」
「…私は?」
紗由は表情変えず更に聞いてきた。
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