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「…最初に意識したのはひろの話し聞いてからだな。それまで女の話しなんかした事なかった奴が色々話しだしてさ…。こいつを変えた女がどんな奴なんだって思ったら…興味沸いた。」
「…。」
「…何度か紗由を見掛けた事あんだよ。ひろと一緒の所をさ…。そん時のひろに向けられた笑顔がさ…すげぇ可愛くて…羨ましくて…。一目惚れした。」
「…。」
紗由は何も言わず俺に手を伸ばすと俺の左手を掴んできた。
「…。」
何も言わず…
ただ…両手で俺の左手を握りしめていた。
「…紗由。」
名前を呼ぶと紗由はゆっくり俺を見てきた。
「…紗由と一緒に…生きていきたい。ずっと…隣にいて欲しい。紗由と…幸せになりたい。だから…。」
紗由はゆっくりベッドから降りるとすぐによろけ…
俺は慌てて立ち上がり紗由を抱き締めた。
「…だから…?」
紗由は俺にしがみついたまま俺を見上げてきた。
「…。」
言葉に出来なかった…。
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