-枯れ花-2012

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- 枯れ花 - (2009/08/22の修正)  季節を忘れたかのような  かさかさ枯れた紫陽花が  まだ かたくなに  枝先にしがみついている  あたしは生気もないのに  枯れ花のしがむ様も  遺した想いみたいで好きだ  潤いの盛りの頃とは違う  錆び付いて渇いた時間が  そこにぺたり…  ぎりぎりで張りついてある  触れたら きっと  ばら ばら と散るだろう  やはり生命のカケラすら  そこには微塵もなくて  ただの花弁 そしてがくの骸  それだけ  それだけのこと…  なのに あの時も今も  背徳や退廃への憧れにも似た  想いを 感じてしまうのは  あたしが それだけ  あたしの心が  この 紫陽花のように  渇いた骸になりかけている  そのせいかもしれない  もしも この先あたしが  もしもこの紫陽花のように  枯れた骸になったなら  ねえ あなたは  すぐさまその 指先で  粉々に壊してくださいな  醜いあたしはどう枯れても  紫陽花にはなれません  あたしの骸はきっと  もっともっと  比べてはならぬくらい  とても 哀しく醜い骸  だから最後だけは  せめて あなたの指先で  想いを遺さぬように  壊して…逝かせてください ----------e-n-d-----------
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