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──瞬間、
カズミが追いかけていた手榴弾が視界から消えた。
「喰らえ、これが俺の、ファイヤーショーット!!!」
ゼンジの傍にいたチョウタロウが、身体に比して太い足で、手榴弾を蹴り上げた。
非現実的な必殺技名と決め台詞を叫びながら。
「とべぇぇぇぇぇぇぇぇぇ、飛ぶんだ!!」
カズミは、咄嗟に、ゼンジに手を伸ばして、そのまま二人で転がるように地に伏せた。
放られた手榴弾は、空中で、パーンという破裂音を轟かせて散った。
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