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あれから30分、コイツは喋りっ放しだった。
夢にしてはやけに濃い内容の夢だなと思いつつ、頬をつねってみると、つねった箇所がジンジンと痛む。
どうやら夢云々というより春のせいか俺の頭がどうにかなってしまったようだ。
そんな訳で、再度寝ようと試みたが、隣でコイツが喋り続けるもんだから煩くてまともに眠れやしない。
僅かに意識が遠退いたと思ったが、今再び目を覚ますとやはり隣にコイツがいて、まだ何やら喋り続けていた。
「ねぇ、此処って何て言う所なの?」
これ以上黙っていても、事態が改善される気配は無かったので、仕方なくこの現実を受け入れ話を聞く事に。
「日本だよ」
「ホント?
わぁい!
昔パパが来たって場所に僕も来れたんだ!
嬉しいな♪」
「ところでオマエ、歳はいくつなんだ?」
そう尋ねながら、温めたココアと服を手渡す。
おいしそぉ~♪
と喜びココアを受け取りながら、彼女はまたもやとんでもない事を口走る。
「ん? 136才だよ」
「ぶーーっ!!」
ゲホッゲホッ
コイツがまた変な事言い出すから思わず吹いちまったじゃねーか!!
あ~あ、絨毯の掃除大変なのに…。
「あ!そっか
地球とマーラム星って、確か年の数え方が違うんだったっけ。
えっとぉ~
地球が1日24時間でマーラム星が1日12時間、
地球が1ヶ月30日でマーラム星が1ヶ月15日、
だから4倍地球の方が時間が長い訳で…」
「34才か?」
「うん、で、マーラム星は地球人より2倍長生きらしいから、地球人の寿命に例えると17才」
「何だ俺と同い年じゃん」
あぁ~びっくりした。
見た目俺より年下かと思ったけど、136よりは納得いく年齢だな。
…ん?でも待てよ?
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