76人が本棚に入れています
本棚に追加
澄み渡った綺麗な空。
流れる雲を見つめながら、いつものお気に入りの場所で今日ものんびりと日向ぼっこ。
「あは♪今日も良い天気!
僕も早くパパやママみたいに色んな星に行ってみたいなぁ~」
あ!挨拶が遅れちゃったや。
僕の名前はフェル!136才。
元気が取り柄の女の子♪
僕達の住むマーラム星は食べ物が育ちにくい小さな星。
水や緑のある場所も限られていて、唯一の森は、今僕がいるお気に入りスポットの此処だけ。
でも此処にある大きな木のてっぺんから眺める景色は最高なんだ♪
僕達が暮らす村もよく見渡せるし、何より此処から手を伸ばすと、パパやママ達がいる星に届きそうな気がするから。
会いたい気持ち半分、僕も行ってみたいって好奇心半分…って所かな?
あ、今の言葉で感付いた人がいるかもしれないけど、この星に住む大人達はみんな普段は食料を求めて宇宙(そと)へと出稼ぎに出ていってるんだ!
理由はさっき話した通り、作物が育ちにくいから。
平和でのどかな村だから、宇宙(そと)より全然治安は良いみたいなんだけど、でも食べる物が無いと生活は出来ないもんね。
そんな訳で、2年後に帰って来る者もいれば、40~60年経ってようやく帰って来る者もいる位で、普段は子供達だけで生活するのが当たり前になっていたり。
え?じゃあ大人達がいない間どうやって生活しているかって?
それはね、…あ、やっぱり後にしよっと。
どうやら、僕の幼なじみが来たみたいだから。
最初のコメントを投稿しよう!