第2章:マーラム星

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?マークをたくさん抱えながら考え込んでいると、お兄ちゃんが僕の前で立ち止まり 「まぁとにかくこっちへ来てくれ」 そう促され、研究部屋の中へと足を踏み入れると、何やら中央から煙の様な物が立ち込めてきた。 「何?この煙?しかも暑いし!」 …お兄ちゃん…また変な研究してたな。 お兄ちゃんは、マーラム星を含め、この近辺では結構名の通った有名な研究者だったりする。 子供達が安心して生活出来るのも、出稼ぎに出てる大人達が快適に生活出来るのも、皆お兄ちゃんが発明したアイテムのおかげだから。 加えてこのルックス。 銀色の長い髪に黒い猫耳、そして黒い眼鏡と白衣というクールな出で立ちに、整った顔立ちと整ったスタイル。 この村だけじゃなく、マーラム星より外(宇宙)にまでファンがいるんだから流石だよね! 当の本人はおかまいなしみたいだけど。 そんなお兄ちゃんだけど、やっぱり発明する過程の中で失敗もあったりする訳で…。 そんな中、僕が毎回実験台にされてきて、数々の酷い目に合って来ていたりするんだけど、その事を知る者はあんまりいなかったり。 まぁ、もう慣れたから別に良いんだけどね。 「ふっふっふ、聞いて驚くなよ! 父さんが100年前偶然見つけたという、我々に似た生き物が生息している星"地球"に、一瞬にして移動する事が出来る装置!! 名付けて、『地球転送装置』!! ……。 って、人の話はちゃんと聞きなさい! また服脱ぎ散らかして…」 暑過ぎて、思わず脱いじゃったよ。
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