不気味な美術館へ…

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 ボーレタリアが救われてから二年の月日が経ち、今その二人の青年は 「長い馬車旅はやっぱり慣れないなぁ…全身がバキバキだ…」 「そうか?私はもう慣れたが、まぁいい。今回の依頼内容は覚えているな?」  二人の青年はボーレタリア義勇軍を解散し、新たにネスト傭兵団と名乗って戦いの日々を送っていた。  大体の仕事は濃霧事件の残党狩りだが、最近は新たに魔物が増えている気配がするのでその調査も行っている。  今回の依頼は 「この辺で絵みたいな魔物とか彫刻みたいな魔物が出てるから、とりあえず美術館を調査して来いって依頼だったな。俺ホラー系とか得意じゃないんだが…」 「仕方ないだろう。君が前払いの報酬をすべて食事代に割り当ててしまったのだから…」 「ん?何のこと?さっさと依頼終わらせて完了報酬のほうももらうとしようか!」 「とぼけやがった…。」  片手剣を携えたほうが相棒を無視して美術館の扉に手を掛け、中に入る。 内装はとても美術館らしいもので、簡素な薄い緑色の壁と薄い青の床が目に優しい。  受付の人にまず依頼主から受け取っていた入場券を出す。
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