疑惑の目

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 授業が終わり、昼休みに入る。  休み明けの月曜日は三人で昼飯のはずが。  「ミーティングなんだよね」  ……陽介は溜息混じりだった。  どうやら昨日の地区予選で敗退したらしい。  三人そろった朝一番に言われた。  東と一緒にいるときに言わなかったのは、あの性格を知ってのことだったらしい。  自分は出ていないのでなおさら、だとか。  バスケ大好き人間ならでは、ってとこだろうか。  ここだけは変にイジられたくないらしい。  「今後どうするか、だと」  「…………そっか。わかった」  こういうときは、たいてい上手いことが言えない。  「昼飯はどうするんだ?」  村上がもっともなことを言う。  「食いながら、だな」  そういって教室を出ていった。  ということで、二人で弁当を食べることになった。
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