プロローグ

2/4
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
蝉が元気よく鳴く声を聞きながら、この暑い夏を過ごしている。 そう、いまは夏休みだ。 コンコン 不意にドアを叩く音が部屋に響いた。 「入っていいですよ……」 僕はいつもの口調でドアの前にいる誰かに話掛ける。 がちゃ そこには、半蔵さんが立っていた。 半蔵さんこと、桜 半蔵(さくら はんぞう)、見た目は年齢の割に幼く、秋葉原などに行ったら“写真いいですか?”と言われるくらいにかわいい。  が、ギャルゲー趣味で巡忍者という側面を持っている。 「二葉、そろそろお茶にしない?」 「もうそんな時間ですか?」 時計を確認すると、針は十時をさしていた。 「さっきから、下から読んでいたんだよ!」 「そうだったんですか!?」 半蔵さんは、膨れっ面を作り睨みつける。が、冗談なので全く怖くなく、逆にかわいいくらいだ。 「それじゃあ、リビングにいきましょうか」 半蔵さんとリビングに向かった。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!