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蝉が元気よく鳴く声を聞きながら、この暑い夏を過ごしている。
そう、いまは夏休みだ。
コンコン
不意にドアを叩く音が部屋に響いた。
「入っていいですよ……」
僕はいつもの口調でドアの前にいる誰かに話掛ける。
がちゃ
そこには、半蔵さんが立っていた。
半蔵さんこと、桜 半蔵(さくら はんぞう)、見た目は年齢の割に幼く、秋葉原などに行ったら“写真いいですか?”と言われるくらいにかわいい。
が、ギャルゲー趣味で巡忍者という側面を持っている。
「二葉、そろそろお茶にしない?」
「もうそんな時間ですか?」
時計を確認すると、針は十時をさしていた。
「さっきから、下から読んでいたんだよ!」
「そうだったんですか!?」
半蔵さんは、膨れっ面を作り睨みつける。が、冗談なので全く怖くなく、逆にかわいいくらいだ。
「それじゃあ、リビングにいきましょうか」
半蔵さんとリビングに向かった。
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