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「いや、俺は金遣いが結構荒いからな。
普通のガードナー程度の稼ぎじゃあ、物足りないんだよ。」
「……まぁ、お前の様な腕の良いガードナーは、依頼人に引っ張り凧だからな。
依頼には困らないだろう?」
レイジングフレジアスを単騎で撃破出来る事からわかるように、フラウはガードナーの中でもかなり腕が良い部類に入る。
故に、彼にはたまに名指しで依頼が入る事がある。
そのような依頼の場合、内容はもっぱらそれなりに手強い魔物の討伐依頼だ。
今回は水竜であったが、他には飛竜のワイバーン種。
大地を駆ける角竜のタイラント種。
竜だけではなく、栄養を大地からではなく動物から得る植物魔物、ゾラ種。
各地にいる人に近しい進化を遂げ、野生で暮らしている亜人と呼ばれる者達……。
とにかく様々な困難な依頼が舞い込むのだ。
今のところ、フラウはそれらの討伐を、そこそこな確率で完遂している。
困難な討伐依頼において、彼の依頼人からの信頼は高い。
「そういうアンタだって、大分評判は良いじゃねーの。
ガードナーは一般市民の生活からは切り離せない存在。
だから、腕の良い奴の噂はすぐに広がる。
結構、竜種も討伐してるって聞いてるぜ。」
「何、単騎で討伐する君には足元にも及ばない。」
「謙遜すんな。
そういうありがたい話は、ある程度は素直に受け取っとけ。」
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